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Vol.39 No.2

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特集:加齢と生殖
母体加齢による卵子の減数分裂の異常とIVMによる卵質の改善に有効な抗酸化剤,抗老化剤
JMOR, 39(2) 81-91, 2022
1岩手大学大学院連合農学研究科 動物生殖学・動物発生工学分野 〒997-8555 鶴岡市 2山形大学農学部バイオサイエンスコース動物機能調節学分野 〒997-855 鶴岡市 3田園都市レディースクリニック 〒225-0011 横浜市

正常産子の生産能は卵子の品質に強く依存していることから,卵子が受ける様々なストレスや老化現象の分子機構の解明,卵子のアンチエイジング法や品質が低下した卵子のレスキュー培養法などの研究・開発は,高度生殖補助医療,産業動物の生産性,希少動物資源の保全などに汎用性の高い課題と認識される.本総説では実験モデルであるマウスを中心に,母体加齢に伴う卵子の異数性の増加と紡錘体の形態変化,それらの要因となる減数分裂進行の変化と染色体分離を制御する因子の発現異常を概説するとともに,卵子の質の改善アプローチとして,体外成熟培養(IVM)を利用して抗酸化剤,抗老化剤の効果を検証した最近の報告例についても紹介する.

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