本邦では現在,日本産科婦人科学会により着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の臨床研究が進められている.PGT-Aを実施するにあたって胚盤胞外細胞層のBiopsy(以下TE-Biopsy)は必須な技術である.TE-BiopsyはART Laboで行われる操作のなかで,最も侵襲的な操作でありPGT-Aの結果やBiopsy後の胚の生存性にも大きな影響を与える.当院では胞胚腔が拡張し細胞が十分増加した拡張期胚盤胞に達した時点でLaser Artificial Shrinkage(LAS)により胞胚腔を収縮させた後に,ICMの位置を確認しながらICMから離れた位置の透明帯を開口しTEをBiopsyする,という方法を選択している.本稿では当院でのTE-Biopsy の実際について紹介する.