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Vol.38 No.1

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特集:PGT-Aのラボワークのコツ
PGT-Aにおけるラボワークのコツ―低侵襲性を維持しつつ正確にNGS解析を行うための工夫―
JMOR, 38(1) 3-11, 2021
医療法人三慧会 IVFなんばクリニック 〒550-0015 大阪市

PGT-Aにおいて,胚盤胞から細胞の一部を採取するバイオプシーの工程は必須となるが,胚からの細胞生検は少なからず侵襲性がある.そのため,胚盤胞の形態や採取細胞数によっては着床率の低下が懸念されるが,少数細胞ではDNA増幅不良やモザイク診断のリスクがある.そのため,バイオプシー後の胚盤胞が高い生存性を維持しつつ,安定した染色体解析結果となる手技を構築する必要がある.しかし,胚盤胞はそれぞれに特徴があり,1胚ごとに手技の工夫が必要な場合もある.そこで,各施設の培養士が様々な工夫を行い,バイオプシーを実施している.また,胚盤胞は収縮・拡張など常に動きがあるため,バイオプシー時は焦らず落ち着いて実施することが求められる.本稿ではPGT-Aにおけるラボワークの各工程における工夫について,当院の手技が採用となるまでの経緯および経験を踏まえて解説する.

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