
胚移植の成功率改善のため胚の着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)やAIを利用した胚評価が行われている.本研究では胚評価における,PGT-Aによる胚の染色体異数性や発生パターン,iDAScore Ver.2.0,患者年齢(女性),発生動態の関係を調査した.当院にてPGT-Aを行った患者カップル99周期193個の受精卵のデータを後方視的解析に用いた.発生動態はタイムラプスインキュベーターで評価し,胚質の評価はiDAScore Ver.2.0を用いた.その結果,女性の年齢区分で異数体発生率が異なった.Conventional-IVFとICSIのいずれも前核消失から胚盤胞への発生速度は異数体胚で遅延した.また異数体胚のiDAScoreはいずれの受精方法でも低下することが示された.また38歳以上では異数体胚の胚盤胞への発生の遅延がみられ,38歳未満では遅延がなかった.さらに,染色体の増減間で発生速度には差が認められず,減少では正常および増加に比べてiDAScoreが低下した.胚の異数性の様式によっては,必ずしもiDAScoreの低下が観察されるわけではないことが示された.