
凍結技術の発展に伴い,胚の凍結保存は生殖補助医療において不可欠な技術となっている.また本邦では全胚凍結が主流であり,体外受精による出生児の多くが凍結胚由来である.2022年からの保険適用により,不妊治療の経済的ハードルが低下したことで患者数は増加しており,今後も胚凍結件数は増加していくことが予測される.一方,保険適用される胚移植の回数には制限があるため,限られた移植機会のなかで妊娠成立を目指すには,良好胚の作出と選別,および高度な凍結保存技術が求められる.さらに,こうした凍結保存技術の水準を一定に保ち,安定した成績を得るためには,Quality managementの導入が重要となる.こうした背景を踏まえ,本稿ではガラス化保存の原理およびプロトコールの解説に加え,臨床成績の向上と安定化に向けたQuality managementの導入意義,当院における具体的な取り組みについて紹介する.