Japanese society of Ova Research

Abstract

Vol.13 No.1

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初期発生時における体外受精由来ウシ胚のタンパク質パターンについて
JMOR, 13(1) 63-67, 1996
DOI: 10.1274/jmor.13.63
東北大学農学部動物生殖科学講座 宮城県仙台市 〒981

ウシの未成熟卵子から胚盤胞までそれぞれ1個または3個ずつの着床前胚をキャピラリーチューブに吸引し、SDS + 2-メルカプトエタノール溶液と混合してチューブ内の胚を融解させた。それらの胚はファーストシステム(ファルマシア社製)を用いた電気泳動-銀染色法により蛋白パターンを出現させ、デンシトメーター(シマズ社製)を用いて解析し、以下の結果を得た。この方法で検出された分画は、1レーンにつき17~32本であった。未成熟卵子でみられた59~62 KDの分画は発生が進むにつれて少しずつ高分子側にずれ、胚盤胞期では70~76 KDに変異する事が示唆された。また、84~91 KDの分画はほぼ全ての発生時期の胚で、101~108 KDの分画は成熟期以後の胚で認められた。これらの分画と卵子以外の体細胞や血清・卵胞液成分などの分画と共通していたものは顆粒層細胞でみられた100~103 KD、卵胞液、ウシ胎子血清でみられた63~65 KDの分画であった。

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