Japanese society of Ova Research

Abstract

Vol.13 No.1

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8細胞期胚の割球集合によるキメラハムスターの作出
JMOR, 13(1) 58-62, 1996
DOI: 10.1274/jmor.13.58
広島県立大学生物資源学部 広島県庄原市 〒727

本研究では、毛色の異なる2種類のシリアンハムスター(ゴールデン系とアルビノ系)から採取した8細胞期胚の割球集合によりキメラハムスターの作出を試みた。8細胞期胚の回収液としては、HEPES-HECM-3培養液を用い、胚培養液としてはHECM-3培養液を用いた。フィトヘマアグルチニンを用いて付着させた凝集胚は37.5℃、10%O2-10%CO2-80%N2の気相条件下で20時間培養した。凝集胚354個のうち、87個(25%)が桑実胚に、234個(66%)が胚盤胞胚に発生した。これらの胚の一部を3匹のレシピエン卜(Day 3)の子宮に移植したところ2匹が妊娠し、分娩した。移植胚の胎仔への発生率は、妊娠ハムスターあたりでは11% (7/64)となった。この7匹の産仔のうち毛色がキメラを示したもの(アグーチ)は6匹であった(雄5匹と雌1匹)。これら全てのキメラハムスターは雌雄とも正常な外部生殖器の形態を示した。

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