Japanese society of Ova Research

Abstract

Vol.12 No.2

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ウシ核移植卵の体外発生能に及ぼすβ-メルカプトエタノールの影響
JMOR, 12(2) 127-130, 1995
DOI: 10.1274/jmor.12.127
1近畿大学農学部 奈良県 〒631 2現所属:丸紅飼料株式会社技術センター 兵庫県 3奈良県畜産試験場 奈良県 〒633-21

体外受精卵をTCM199中で卵正細胞とともに117時間共培養を行い、得られた8~16細胞期胚を2群に分けた。一方は対照群として、さらに5日間、TCM199中で卵丘細胞とともに共培養を行うか、あるいは共培養を行わずに10μMβ-メルカプトエタノール(β-ME)を添加した培地を用いて培養し、胚盤胞への発育を調べた。他方は、核移植のドナー割球として用いた。核移植卵は、卵丘細胞とともにTCM199で共培養を行った。得られた8~16細胞期胚は2群に分けて、対照群の胚と同じように卵丘細胞と共培養を行うか、あるいは共培養を行わずにβ-ME添加培地を用いて培養し、胚盤胞への発育を調べた。その結果、対照群の8~16細胞期胚でも核移植由来の胚でも、β-ME無添加の共培養とβ-MEを添加した非共培養における胚盤胞への発育率に差異はなかった。しかし、どちらの培養系でも核移植胚の胚盤胞への発育率は、対照胚の発育率に比べて有意に低かった。

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