Japanese society of Ova Research

Abstract

Vol.12 No.1

Abstarct Full Text of PDF
ブタ卵胞内卵子の体外成熟分裂に伴うタンパク質合成
JMOR, 12(1) 59-63, 1955
DOI: 10.1274/jmor.12.59
東北大学農学部動物生殖科学講座 宮城県仙台市 〒981

ブタ卵胞内卵子の体外成熟分裂の進行とタンパク質合成の関係を明らかにするために、タンパク質合成阻害剤であるcycloheximide(10μg/ml)を用い検討した。その結果、タンパク質の合成阻害によって、卵核胞崩壊および第一減数分裂から第二減数分裂への移行が妨げられた。また、培養24および30時間での処理によって、前核形成がみられた。さらに、〔35S〕methionineを用いたSDS-PAGEにより、対外成熟過程中のタンパク質合成の変化を経時的に調べた。その結果、培養0~18時間では27、47、49および70kDaのタンパク質が特異的に合成され、培養24時間以降では25および63kDaのタンパク質が特徴的に現われた。また、39および92kDaのタンパク質は全ての時間帯で合成された。これらの結果から、ブタ卵子の成熟分裂の進行には卵核胞崩壊と第一減数分裂から第二減数分裂への移行にタンパク質の合成が必要であり、培養18~24時間で合成パターンが変化することが明らかとなった。

Google Scholar