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Vol.37 No.1

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特集:卵子学会トピックス2018
化学組成の明らかな培養液を用いた体外精巣組織培養法
JMOR, 37(1) 17-21, 2020
1横浜市立大学大学院医学研究科 泌尿器科学 〒236-0004 横浜市 2横浜市立大学生命医科学研究科 創薬再生科学 〒236-0004 横浜市

我々は2011年に新生仔マウス精巣組織片をアガロースゲル上で培養(器官培養)し,牛血清由来アルブミン製剤であるAlbuMAXを培養液に加えることで精原細胞から妊孕能のある精子産生に成功した.しかし,AlbuMAX中の何がそのような効果を生むのかは不明のままである.我々は精子形成に必要な因子群を同定するために,基礎培養液に各種因子を添加して培養する実験を行った.その結果,レチノイン酸,4種類のホルモン(LH,FSH,T,T3),さらに脂質として遊離脂肪酸,コレステロール,ホスファチジルコリン,スフィンゴミエリンを添加した培養液でマウス精子形成の誘導が可能であること示した.その研究結果ならびにこれまでの報告をもとに精子形成に関与する化学物質について考察する.

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